BMWの大型パニアケースは、ロングツーリングでは頼もしい収納力を発揮する一方、街中や渋滞ではその大きな張り出しが気になる存在でもある。
そこでリッドを薄型に交換し、「デカパニ」から「薄パニ」へ。車幅を抑えることで、渋滞時のすり抜けや普段の取り回しが楽になった。
しかも一度改造してしまえば、長距離ツーリングではデカパニ、普段は薄パニと使い分けられる。
作業は、『BMW純正シティケース リッド(薄型フタのみ)』を海外ネット通販「EuroNetShop」から購入し、ちょっとした作業をおこなうだけである。BMWのパニアケースをもっと身近に、もっと便利に使いたいという思いから行った改造の記録である。
● BMWのバイク特有のパニアケースの出っ張りに対処
● パニアケースのリッド交換で「デカパニ」から「薄型パニ」へ
● パニアケースカバー (リッド)交換作業概要
・リッド交換時の必要機材(薄型リッド)の購入
・リッド交換時の必要工具
・リッド交換作業

● BMWのバイク特有のパニアケースの出っ張りに対処
ふらっと短距離のツーリングに行きたくなった際に、あのBMW特有の横に大きく張り出したパニアケース(サイドボックス)は少々過剰感がある。なにせボクサーエンジンやハンドルの幅よりも外側に張り出しているので、とりまわしもキツくなる。
それに、あの大きな容量は、ツーリング先で名産品などを買い込むには便利だが、ロングツーリングでなければ、ここまで大きな容量は必要ない。そして、渋滞時などに車に挟まれたときや、道の脇を走るときには、パニアケースを車に当てないかと、たびたび気になってしまう。
トップケース(バイク荷台のケース)には、駐車時にヘルメットや手袋などの装具を入れるので、トップケースだけというわけにはいかない。また、ツーリングの楽しみであるお土産も持ち帰りたい。
そうすると、このパニアケースは、漁港などで買った鮮魚をドライアイスとともに入れておけば簡易冷蔵庫にもなるし、もう片方には雨具などを常備しておくと都合がよい。ショートツーリングでも、パニアケースはあったほうがよいのである。
● パニアケースのリッド交換で「デカパニ」から「薄型パニ」へ
この大型バイクならではのパニアケースを、用途に応じてより便利に使えるようにするのが、今回の改造である。BMWのパニアケースにはリッドというカバー(蓋)が付いており、これを「ぶ厚いもの」から「薄いもの」に交換する。いわば「デカパニ」から「薄パニ」へ変更する作業である。
この交換によって、パニアケースがオートバイの横に大きく張り出さなくなり、渋滞時に車の横をすり抜ける際も楽になる。
なお、この改造によって、次回からはリッド(カバー部分)だけを交換できるようになる。そのため、大容量と小容量を状況に合わせて、パニアケースを便利に使い分けられるようになる。長距離・連泊ツーリングでは「デカパニ」、普段の乗車では「薄パニ」という使い分けが可能になるのだ。
下の写真を見ると、リッド(蓋部分)がずいぶん薄くなっていることが分かると思う。


● パニアケースカバー (リッド)交換作業概要
初回はリベットを外す作業が必要だが、一度ボルトタイプのネジに交換してしまえば、次回以降のリッド交換はヒンジ部分のネジ4箇所をレンチで外して締め直すだけなので、片側10分程度である。
・リッド交換時の必要機材(薄型リッド)の購入
今回は海外ネット通販「EuroNetShop」を使い、欧州から純正品を輸入購入した。ここで商品名『BMW純正シティケース リッド(薄型フタのみ)』と検索して購入する。
さらに、取り付けには「薄型リッド取り付けパーツ」が必要である。また、BMWロゴやリフレクターは含まれていないので、別途購入が必要になる。購入時には商品説明をよく読み、必要に応じて発注する。
・リッド交換時の必要工具
必要な工具は以下の3点である。なお、リッドに付属する取付説明書ではドリル径φ4.0となっているが、フランジ部分(リベット円筒周囲の出っ張り)をドーナツ状に切り取るには、φ4.5が必要であった。
-電動ドリルφ4.5 兼 電動プラスドライバー
-ペンチ
-スパナ7mm
・リッド交換作業
パニアケースからリベットを取り外して最初に付いているリッド(デカパニの厚いリッド)をパニアケース本体から外す必要がある。そこで、電動ドライバーを用いてパニアケースの内側からリベットの頭をガリガリ削り、ストッパーとなっているリベットの頭(フランジ)を外すことになる。
まずは、パニアケースの内側からリベットの頭をドリルで徐々に削っていく。リベットの頭(フランジ)がドーナツ状になると、ポロっとワッシャー状になったリベットの頭が取れる。落ち着いてドリルの刃先をリベットに当てれば、さほど難しい作業ではない。
下記写真の左側が抜き取ったリベット2本で穴の空いているリベット上面にリベットの頭(フランジ)が付いていた。写真の右が切り取ったリベットの頭(フランジ)で穴が開きワッシャー型になっている。

なお、リベットをパニアケースの外側から引き抜く際には、ペンチが必要になる。しっかりはまって硬くなったリベットと、スルスル抜けるリベットがあり、硬いものはヒンジを傷めないよう、ペンチでつまみながらジワジワと緩めて抜く必要がある。
次に、リベットの代わりとなる止め具は、ボルトタイプのネジになっている。ここで留め具をリベットタイプからボルトタイプに変更するので、次回以降はリッド交換が簡単にできるようになる。
このボルトタイプのネジの相手側は7mmのナットなので、スパナが必要となる。一人で作業する際は、片手でスパナを使ってナットを押さえ、もう一方の手で電動プラスドライバー(トルクは最小)を操作すれば、簡単に締めることができる。そのため、電動ドライバーは重宝する。
薄パニの使用感は上々で、ちょっとした外出でも荷物を収納することができ、雨具なども入れっぱなしにしておける。パニアケースはトップケースと異なり、荷物を低い位置に積めるため、バイクの重心が下がり、走行時の安定感が増すというメリットもある。だからこそ、手放せないアイテムなのである。






