四半世紀以上使ってきたLINN CLASSIKとKEF LS3/5aを、ちょっとした工夫でもう一度使いやすくしてみた。
まずは、スピーカーケーブルをMIT製に変更したところ音が激変した。たまにケーブル関係をいじってみると、こうした発見があるので楽しい。
LINN製品のスピーカーケーブルには特殊なプラグ(LINN LSP1)を使うため、ケーブル交換時の抜き差しが煩雑であった。これを今回バナナプラグ化することにした。また、FMラジオ用伸縮アンテナの取り付けて、ネットラジオに頼らずラジオを聴けるようにもした。
古いオーディオ機器でも、接続方法や周辺機器を少し見直すだけで、現在でも十分に楽しめることがわかった。
● KEF Q700のスピーカーケーブルをMIT Terminator 4sに交換
● LINN CLASSIK TとKEF LS3/5aを再び鳴らしてみる
● LINN CLASSIKのLSP1をBFAバナナプラグに変更
● LINN CLASSIKにFMラジオ用の伸縮アンテナを取り付ける
● MIT社のケーブルについて(参考)
–海外のコンサートホール、かつての歴史的なコンサートに誘ってくれるのが自分にとってのオーディオ。なぜ旅ブログでオーディオなのか?というお話は、こちらの記事「本場のコンサートホールを再現する」をご参照ください–
● KEF Q700のスピーカーケーブルをMIT Terminator 4sに交換
もろもろオーディオ機材を整理していたところ、スピーカーケーブルが出てきた。メインシステムのケーブルを新調した際にしまったまま、すっかり忘れていたらしい。MIT(Music Interface Technologies)社のTerminator 4sというケーブルで、当時の定価は29,000円。MIT社の製品群の中では廉価版に位置する。

そこで、サブシステムのスピーカーであるKEF Q700との接続ケーブルを、こちらのMIT Terminator 4sに交換してみることにした。これまで使っていたケーブルはNuForce SC-700というもので、NuForce社からNuPrime社へ移行する時期のバーゲンセールで購入したものだ。日本での定価は30,000円だったが、米国から個人輸入して安く手に入れた。

このNuForce社のケーブルをMIT社のケーブルに変えてみたところ、圧倒的に音が良くなって驚いた。やはりMITはたいしたメーカーである。
スピード感が上がり、音の粒子がいっそう細かくなる。弦楽器はゾリゾリとした質感まで伝わるようになり、低音もさらにカッチリと押し出されるようになった。
KEF Q700はもともと低音から高音までバランスの良いスピーカーだが、ケーブルを交換したことで、その長所がさらに強くなったように感じる。これは嬉しい変化である。
今までこのMIT Terminator 4sを使わなかったことを後悔するほどの変化である。これまでのケーブルでは、KEF Q700の能力を十分に引き出せていなかったのかもしれない。
● LINN CLASSIK TとKEF LS3/5aを再び鳴らしてみる
サブサブシステムとして、LINN CLASSIK TとKEF LS3/5aの組み合わせを寝室に設置してある。こちらはしばらく通電もせず、埃をかぶっていた。
たまには電源を入れる必要があると思い、サブシステムのKEF Q700の横に並べて試聴してみた。スピーカーを2組並べるとオーディオショップのようである。スピーカー同士が干渉するため、あくまで仮の設置ではあるが、音を単純比較するには都合がよい。何より、こうして聴き比べるのが楽しい。

すると、購入から四半世紀以上経っているにもかかわらず、LINN CLASSIK TもKEF LS3/5aも、まだまだ現役で使えそうである。CDプレーヤーもプリメインアンプも、設計がしっかりしているためか、音に大きな問題はない。補助的なシステムとして使うには、十分すぎるほどである。
試しにこのLINN CLASSIK TをKEF Q700につないでみたところ、こちらのスピーカーもしっかりとドライブしてくれた。
ついでにLINN CLASSIK TにAmazon Echo Dotをミニプラグでつなぎ、ネットラジオも聴けるようにしてみた。KEF LS3/5aで聴くと、ステレオ感のある心地よい音楽が部屋に満ちる。BGM程度の扱いではもったいないくらい、良い音がする。

● LINN CLASSIKのLSP1をBFAバナナプラグに変更
ところで、以前から困っていたことがある。LINNの少し前の世代のアンプで使われていた、専用プラグ「専用プラグ LSP1 」である。バナナプラグのメス側にプラスチック製のカバーが付いたような端子なのだが、これがなかなか扱いにくかった。

LINN LSP1プラグを使うためには、スピーカーケーブルの被覆を剥いて芯線を出し、これをLSP1につながなければならない。バナナプラグが一体成形されたスピーカーケーブルであっても、プラグを切り落としてケーブルを加工する必要がある。
しかも、汎用性のないLSP1プラグは、他社製アンプとの接続にも都合が悪い。

ところが、このLSP1プラグを調べてみると、一般的なバナナプラグとは異なるBFA波型バナナプラグのタイプであることが分かった。
そこで、通常のバナナプラグ(提灯型)を、このBFA波型へ変換できないか探してみた。すると、ちょうど適合しそうなプラグが見つかった。音光堂(ONKODO) BP-146BG 24K 金メッキ BFAバナナプラグ 8本セット リン青銅製 (4個セット 1,900円) である。

Amazonには詳細なサイズ図面が掲載されている。それを見ると、オス側が4.4mm、メス側(差し込み口)が4mmとなっている。これなら、提灯型の一般的なバナナプラグが差し込めそうである。

到着したBFA波型バナナプラグを見てみると、非常に精巧にできていた。写真ではプラスチック製かと思っていたプラグキャップも金属製で、しっかりしたものだった。
このプラグキャップは使わないので外してしまい、さらに1本のプラグに2つ付いているイモネジを緩めて、分解してみた。

このBFA波型バナナプラグに、先ほどのNuForce SC-700スピーカーケーブルの先端に付いているバナナプラグ(提灯型)を差し込んでみると、見事にはまった。
そこで、ケーブルのバナナプラグ(提灯型)をすべてのBFA波型バナナプラグ BP-146BG に差し込み、軽くイモネジを締めた。

BFA波型バナナプラグを使用する際には、少し注意が必要である。波型プラグは相手側の突起に巻き付く形になるため、垂直に差し込む必要があり、その際には少し力を入れる必要がある。
ただ、波型のほうが弾性が強く、接触面積も大きいため、提灯型のバナナプラグよりもはるかに安定感がある。これは安心材料となる。
弾性がほとんどないLINN LSP1プラグには、以前からどうも心許なさを感じていたが、BFA波型バナナプラグに交換したことで、その点も改善された。

このBFA波型バナナプラグのおかげで、KEF Q700とKEF LS3/5aでのケーブルの抜き差しが簡単になり、ケーブル交換も楽になった。
古いLINN CLASSIK Tも、接続方法を少し工夫するだけで、今でも十分に使いやすくできる。こうなると、今度はそろそろ新しいスピーカーケーブルも試してみたくなってきた。

● LINN CLASSIKにFMラジオ用の伸縮アンテナを取り付ける
さすがに今さらLINN CLASSIK Tに付いているラジオチューナーを使うことはないと思っていた。しかし、Amazonで手頃なアンテナを見つけたので、こちらも取り付けてみることにした。
オリジナルで付属していたアンテナはT字型のフィーダーアンテナである。これは壁に沿ってアンテナ線を貼り付けなければならず、設置が少し面倒である。
一方、LINN CLASSIK TのFMラジオアンテナ端子は、同軸コネクタで接続する方式になっている。

それなら、通常のラジオなどに使われている伸縮型のFMアンテナを取り付けることができる。

実際に取り付けてみると、同軸コネクタに差し込んでねじ込むだけである。あとは使用時にアンテナを伸ばせばよい。アンテナを取り回す必要もなくなり、受信状態も良好で、手軽にFMラジオを聴けるようになった。また、音質もネット経由より良いように感じる。
ワンプッシュでラジオを聴ける環境は、思っていた以上に便利である。LINN CLASSIKにはタイマーも付いているので、目覚まし代わりに活用することもできる。
購入から四半世紀以上経った古い機種ではあるが、スピーカーケーブルの接続を見直し、FMアンテナを交換するだけでも、使い勝手はかなり改善できた。まだまだLINN CLASSIKで音楽を楽しめそうである。
● MIT社のケーブルについて(参考)
MIT社(Music Interface Technologies)は、途中に膨らんだ「ネットワークボックス」がついていることで有名なアメリカのハイエンドオーディオケーブルブランドである。1984年にブルース・ブリッソン氏によって設立された。

最初にオーディオを指南いただいたオーディオ店らっぱ堂さんがMITのケーブルを推奨されていたが、当時は高額で手が出なかった。しかし、次第にMITケーブルの優秀さを知るにつれ、メインシステムではMITのケーブルで統一するようになり、順次グレードをアップをはかっていった。
その際、メインシステムからのお下がりをサブシステムで使うようになり、現在はサブシステムでも以下のケーブルを使用している。
スピーカーケーブル:Spectral/MIT MH-750 ULⅡ と MIT Terminator 2
RCAケーブル:MIT Shotgun MA RCA と MIT Terminator 2 RCA
XLRケーブル:MIT Shotgun S1 Proline XLR
尚、日本では状態の良いMIT社製品の入手が難しく、オークションでは偽物も販売されていることから、米国の通販を利用して購入をしている。これまで何度か使用したのが、The Music Roomというショップで、ホームページの説明は詳しく、外箱など付属物も完備している商品が多い印象である。

MITのケーブルを求める際はThe Music Roomのホームページ上部にある検索窓に「mit cable」と入れるだけで表示がされる。 ホームページを見てのとおりで、状態の良いものを適価で販売している。これまでトラブルもなく、やりとりの対応や発送物の梱包も万全であった。
尚、ブルース・ブリッソン氏の引退に伴い、MIT社は2026年9月末に事業清算をすることになってしまった。

しかし、ケーブルはメンテナンスをあまり必要としないので、当面は中古市場にて購入できることを期待している。
<<システム構成>>
・スピーカー:KEF Q700 (Version UP)
・パワーアンプ:Nuforce stereo8.5 v3
・DAC:NuPrime DAC-9
・CDプレーヤー:Marantz CD-72
・スピーカー:KEF LS3/5a
・ワンボックス・ミュージックプレーヤー:LINN Classik T
<使用ケーブル>
MIT Terminator 4s:スピーカーKEF Q700 (Version UP)と接続
NuForce SC-700:スピーカー KEF LS3/5aと接続
Grado RCA Cable:NuPrime DAC-9とNuforce stereo8.5 v3を接続
MIT Terminator 2 RCA:Marantz CD-72とNuPrime DAC-9接続
BELDEN PS9364:Nuforce stereo8.5 v3 と電源接続
BELDEN PS9364:NuPrime DAC-9と電源接続
BELDEN PS9364:LINN Classik Tと電源接続
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