<目次>
● 成田空港利用時に自然災害で困った状況に
● 大空港での乗り継ぎ時間(トランジット)には余裕を持つ
-モスクワ空港(シェレメーチエヴォ国際空港)到着遅れ-
● 乗り継ぎ時間が短い場合はロストバゲージの危険性も増す
-トルコのイスタンブール・アタテュルク空港での苦い経験-
● アエロフロート/モスクワ空港のメリット、デメリット
● 荷物を預けてトランジットに余裕をもって空港でノンビリ楽しむ
● シェレメーチエヴォ国際空港ターミナル間の移動
-ターミナルDからFなど各ターミナルへの経路-
● 成田空港利用時に自然災害で困った状況に
2019年秋、旅の出発時に困った状況におちいった。出発前日に千葉を中心とした大雨が降り、成田エクスプレスは終日運休になってしまったのだ。
翌日の出発を控えるも前日の夜時点でJRからの成田エクスプレスの情報はなし、京成スカイライナーはシステムダウンで予約不可、しかたなく離陸時間ぎりぎりのリムジンバスをなんとか手配したりと大わらわの出発前夜となった。
出発当日の朝も相変わらずJRからも成田空港からも詳細な情報発信はなし、Yahoo!の運行状況やTwitterを見ていると、どうも成田エクスプレスは動いているようで、Twitterにも成田エクスプレスに無事乗車した旨の投稿がちらほらアップされてきた。一安心して成田エクスプレスに乗車するも、以下にツィートしたように千葉は大被害であり痛ましい状況。そして、運行情報がままならないJRや成田空港の情報発信力に不安を感じた。
成田エクスプレス 運行状況
— ごーふぁー 🇵🇱🇨🇿🇩🇪 (@juntaniguchi) October 26, 2019
只今、東京〜成田空港間は問題なく運行しています。ただ佐倉近辺は減速して、このような状況。胸が痛みます。
また、JRのネット運行情報に成田線はあるけど成田エクスプレスは見当たりませんでした。ちょっと不便ですね。 pic.twitter.com/MbSR4CMe7w
● 大空港での乗り継ぎ時間(トランジット)には余裕を持つ -モスクワ空港(シェレメーチエヴォ国際空港)到着遅れ –
成田空港に到着すると空港内はいたって平静であったが、前日の大雨の日は4000人以上が帰宅困難者となり、空港内での宿泊を余儀なくされたらしい。この秋、台風19号を含めて成田空港は天候被害が3回もあり、毎回空港は大混乱だった。 そして、前日の減便が響いているのか、自分の乗る機も予定時刻を40分ほど遅れて離陸、その結果トランジットのモスクワ空港(シェレメーチエヴォ国際空港)の到着も30分遅れた。
シェレメーチエヴォ国際空港では、例によって入国審査が混雑し到着遅れも手伝って、当初の旅行代理店に勧められていた乗り継ぎ時間「1時間」ではとても間に合わない状況。以前の経験から3時間以上のトランジットと余裕をもっていたので、自分には特段の影響はなかった。
トランジットで時間を要する要素は混雑以外にもある。例えば、飛行機がボーディング・ブリッジのあるターミナルに到着するとは限らない。この時も飛行機に横付けされたタラップを降りてバスに乗り換えをし、ターミナルビルに入る形だった。バスの出発待ちなど、これだけで時間を要するし、更に入国手続きなどを済ませ、早めに搭乗口に向かうとなると、空港での乗り継ぎの際の1~2時間程度はあっという間に過ぎてしまう。
ちなみに、モスクワでの乗り継ぎ(トランジット)では、1時間を提案されることが旅行代理店でもネット航空券のシステムでも度々ある。しかし、これは絶対に避けた方が良い。今回はシェレメーチエヴォ空港国際線ターミナルDからターミナルDと同一ターミナル内であったが、それでも到着遅れがった為に1時間ではギリギリ間に合うか間に合わないかの時間設定であった。もし別ターミナルであれば1時間ではとても間に合わない。モスクワ空港はとても広く、後述するがシェレメーチエヴォ空港国際線ターミナルDからターミナルFへの移動は1kmを超える距離があり、しかも歩く歩道(水平型エスカレーター)もなく、途中アップダウンすらある。荷物が多い場合はヘトヘトになるような距離を歩かなければならないのだ。
● 乗り継ぎ時間が短い場合はロストバゲージの危険性も増す-トルコのイスタンブール・アタテュルク空港での苦い経験-
こうなってくるとシェレメーチエヴォ空港では、荷物のロストや乗り継ぎの遅刻トラブルを避ける為に、長めのトランジット時間の確保が必要である。以前、トルコのイスタンブール・アタテュルク空港(Istanbul Atatürk Airport)で同様の苦い経験をした。タイトな乗り継ぎ故に、広大な空港をマラソンさせられ、あげく預けた荷物をロストされてしまったのだ。それ以来、荷物は預けないか、預ける場合は充分な乗り継ぎ時間を確保するようにしている。
ロストバゲージは単に荷物を再送してもらえばよいと言う問題ではない。到着空港での荷物紛失の手続きが必要となり、担当官の少ない深夜着の場合や地方の小さな空港の場合、この手続きにかなり時間を要してしまう。しかも、バゲージ・クレーム(Baggage Claim)でターンテーブルから荷物が出てこないことを見届けてからの申告になるので、空港内で無駄に過ごす時間はかなり長時間となる。そして、荷物の再配達が必要となるので、荷物の受取りの為にその後の旅程も左右されかねない。また、フロントがあるホテル泊なら不在時も再配達の荷物を受け取れるが、レンタルアパートの場合は不在時の荷物の受取りはままならない。
結局、乗り継ぎ時間を節約しようとすることは、ロストバゲージのことを考慮するととても危険な賭となってしまうことを心しておく必要がある。
● アエロフロート/モスクワ空港のメリット、デメリット
トランジットで苦労をしながらもアエロフロート/モスクワ空港を使う理由は以下になる。
・アエロフロート/モスクワ空港のメリット
-航空券が安価で東欧、バルカンへの便が多い
-欧州(特に東欧中欧)行きでは搭乗時間が短い
-適度なタイミングで乗り継ぎ(トランジット)があり、一休憩できる
-機内、モスクワ空港での食事が比較的よい
搭乗時間が短く、トランジットで一休憩できるのは実はかなりメリットだ。目的地についてからの疲れが全く異なる。これに気がついてから、あまりトランジットが気にならなくなった。また、モスクワ経由で欧州各国に行く場合、次の行き先である欧州各国への渡航時間も最短になることが多い。
東京からモスクワまでの飛行時間は10時間程度で、スカンジナビア航空でコペンハーゲン経由、フィンランド航空でヘルシンキ経由も 同じくらいで短い搭乗時間となる。ちなみに、東京からアムステルダムまでの飛行時間は11時間程度、イスタンブールまでの飛行時間は12時間程度となっている。
今のアエロフロートはソ連時代の面影は微塵もなく、機内食も普通、USB電源もあり、機内上映の映画も他のエアラインと比べても遜色ない。シェレメーチエヴォ国際空港は、広いながらも免税店や庶民的なレストランやカフェもあり、ボルシチを食べたりもできるので、これまた申し分ない。
空港の無料Wi-FiはSMSによる認証が必要で使いにくいが、最近愛用しているMightySIMなどがつながるので問題ではないし、レストランでボルシチとサンドイッチを食べて、ボンヤリ空港内の多様な人々を眺めているとトランジットの3時間なんてあっという間だ。多民族のロシアの空港は、ひと味違った国々の方が多く、この雰囲気を楽しんでいるだけでも飽きることはない。
・アエロフロート/モスクワ空港のデメリット
-トランジット場所のモスクワ空港(シェレメーチエヴォ空港)が広すぎる上に移動がすべて徒歩
-モスクワ空港(シェレメーチエヴォ空港)は携帯電話番号をもっていないとwifiが接続できない
-入国審査や荷物検査に時間を要する
-アエロフロートがANAやJALのマイレージ提携がない
デメリットを上げるとこんな感じだ。マイレージに興味がある方は気になるだろうが、それ以外の方はトランジットの時間を確保して荷物を預けてしまえば、たいした問題ではないと思う。
● 荷物を預けてトランジットに余裕をもって空港でノンビリ楽しむ
今回はトランジットで3時間半の余裕を持ち、荷物ロストの不安がないようにした。おかげで千葉の大雨で成田からの出発が遅れても、気持含めて余裕をもって対応できた。そして、乗り継ぎ時のゆったりした時間で、長時間搭乗の疲れをいったん癒やすことにもなった。また、荷物を預けることにしたので、久しぶりに自炊用の刃物類を持参できたこともよかった。長旅かつ到着地で連泊する際は今後も荷物を預けて、ゆったりトランジット空港で過ごすのもよいかもしれない。
● シェレメーチエヴォ国際空港ターミナル間の移動
-ターミナルDからFなど各ターミナルへの経路-
次にシェレメーチエヴォ国際空港のターミナル間の移動について写真でたどってみる。