オーディオシステムの変遷-ネットワークオーディオ編 / インターネットラジオからニューフォースのDAC、静音パソコンの導入。加えて、プリアンプとCDプレーヤーの変遷

ネットワークオーディオはSqueezebox(スクィーズボックス)というWi-fiで音楽を受信してくれるちょっと高級なインターネットラジオの導入から始まった。その後、本格的な静音パソコンをShuttleという筐体で組み立て、Nuforce(ニューフォース)のDACとつなぐことによって、ハイレゾ、ダウンロード音源を体験できるようにシステムを組んだ。
一方、プリアンプはKRELL KRC2(クレル)からMarkLevinson No.380L(マークレヴィンソン)に移行したものの、CDプレーヤー等駆動系はESOTERIC X-50w(エソテリック)、レコードプレーヤーはLINN AXIS(リン)いずれも20年近く使用している。

——海外のコンサートホール、かつての歴史的なコンサートに誘ってくれるのが自分にとってのオーディオ。 なぜ旅ブログでオーディオか、というお話はコチラになります——

●Squeezebox(2007年)

インターネットラジオのクラシック専門局を聴き始めた時、終日クラシックばかり垂れ流し、その途中に余計な解説やCMが流れないのが嬉しかった。そして、数多あるクラシック専門局をBGM的に聴くにつれ、その度にPCを立ち上げるのもなんだし、PCの作動音や回転するファンの音も耳障りになってきた。そこで友人の薦めもあって Squeezebox(Wi-fi式インターネットラジオ)を購入した。
この時、難儀したのが無線LANの設定。無線LANの信号の暗号化にWEPが指定されていたが、トラブルシューティングの記載を読むまで、このWEPが Hexadecimal WEP key(16進数)のみ対応と気がつかなかった。WEP Key Generator でWEPを再計算をし入力して、うまくつながった。

Squeezebox

この製品はとても仕上げがよろしく、デザインも気に入っていた。フレームの黒の光沢、前面にはマットな黒色メタルカバーが上質感を醸し出していて、液晶の表示も素敵でオーディオ機器の上に置いても様になった。
音質は、多少音が薄っぺらいのは仕方ないもののクリアで好感が持てる。オーディオと接続する端子もヘッドフォン出力、RCAアナログ出力、デジタル光出力、デジタル同軸出力と揃っていた。

また、専用のパソコンソフトと連動し、無線LANで選曲や音量までを自在に遠隔コントロールできる。この時にファンレスのノートPCを使うと静かで視聴の邪魔にならない。 当時は好みの曲を選んでくれるサービスPandoraの受信が日本でもできた。そこで、PCを操作し気分を変えてPandoraのアーティストを変えたり、ジャンルをポップスからイージーリスニング、ワールドミュージック、ジャズ等変えたりとBGMを変えることを楽しんでいた。また、Pandoraも指定に応じて次々と良きセンスで選曲をしてくれ、これがまた心地よい。その時の気分のアーティストを選んでおけば、聴いたこともない曲ながら感覚に合った曲を次々選び続けてくれるのだ。

Squeezebox を遠隔操作

●ハイレゾPCオーディオハード編 / Nuforce DAC-9と静音PC(2010年)

一方、デジタル音源の購入も試してみたくなりDACを購入し、その再生にはPCを使うことにした。まず選択したDACはNuforce DAC-9。機種選定理由は極めてシンプルでプリアンプとして使う為に出力にXLRが必要だったこと、パワーアンプと同じメーカーにしたかったこと、の二つ。CD、PCのダウンロード音源、LD、Blu-rayの音を一気にデジタル化(新しいDACルートに)したところ、今まで聞こえなかった音があふれ出てくるようで、戸惑うぐらいの絶大な効果があった。

Nuforce DAC-9

再生するPCは低電力CPU+SSDの静音タイプに買い換えた。これまでのPCはファンの音がうるさく。ネットオーディオには支障があった為である。しかし、PCの交換効果はファンの音がなくなるだけに留まらず、驚くほど音質が良化した。低電力にした為、クロック数はさほど向上させず、変わったと言えば、HDD→SSDにしたことと、OSをWindows XPからWindows7に変更したくらいなのだが。

PC選択の際に「音楽専用静音パソコン」というのもあったが、オーディオ用途だけではなく、自宅PC用途にも使いたかったのでBTO(Build To Order 受注生産式のPC)で「静音」と「省電力(音がよくなるらしい)」の目的を譲らずにPCを組んでみた。お願いしたお店はオリオスペック
そして、選択したPCは「Shuttle SH67H3 SuperSilent」。ヒートパイプ式と言って、CPUファンをなくしてしまい、パイプ内の液体でCPUを冷却するので極めて静かだ。実際、PCが作動しているのがわからないほどで、音楽を再生していればPCのノイズは聞こえないないに等しい。SSD化については、単にPCの起動を速くしたい理由で導入したが、駆動系がないことにより、振動がなくなりノイズ対策にも効果あるようだ。

ヒートパイプ式 のクーリングシステム

また、iTunesがSSD内にあるのも処理速度があがって効果があるのかもしれない(音楽データは外付けファンレスハードディスク)。ケーブル類はその際に一切変更していないので、ショップスタッフの言うことを聞きながらCPUはCore i3-2120T、35Wと速度より省電力にこだわったのも、よかった可能性がある。音質の変化は音のデータ量が増えた(音に深みがでた)印象。

Nuforce DAC-9 にはDAC機能に加えてプリアンプ機能がついている。Nuforce DAC-9をプリアンプとして使うか、古いがまずまずのMarkLevinson No380L をプリアンプとして使いDACの間にかますべきか、結線を取り替えるが面倒で試していなかった。そこで、重い腰をあげて結線をやりなおし、MarkLevinson を繋いだところ音が瑞々しくなり、やはりDACはDACとして単体で使い、プリアンプを復活することにした。
また、NuForce DAC-9はアップグレードサービスが始まっており、ハイレゾ音源の世界は日進月歩の様子なので、すかさずアップグレードをした。

●ハイレゾPCオーディオソフト編 / Media MonkeyとHDtracks

当初ハイレゾ音源は非常に高額だったが、この頃、海外サイトのHDtracksなどで安価にダウンロードできる音源も増えてきた。そこでいくつか先のハードウェア構成に、再生ソフトは使いやすそうなMedia Monkeyを使用して聴いてみた。

・Waltz For Debby Bill Evans Trio 192kHz/24bit
LP以上にスネアドラムは粒子が細かくなったのがよくわかる。そして、意外や総じて音が柔らかくなった。ビル・エバンスのピアノの音はCDに比べボヤけが取れ、音は厚みを増した、CDとは全く違う奏者のようである(笑)。
HDtracks はコチラ

・Mahler: Symphony No.9 (2011 – Remaster) John Barbirolli | Berlin Philharmonic Orchestra 96kHz/24bit
もうこれはため息のでるようなリマスタリング。音が絡み合う様に、もう冒頭から圧巻なのである。ベルリンフィルは生で聴く時とまさしく同じ。ややピッチが高い黄金色の弦楽器、安定した音で太く朗々となるホルン。やっと本当のバルビローリに会えた感がある。
HDtracks はコチラ

・Mahler: Symphony No. 5 Yuri Temirkanov St. Petersburg Symphony Orchestra 88kHz/24bit
テミルカーノフが最近マーラーを録音しているとはつゆ知らず。ハイレゾよりも音盤に興味があり購入。旧レニーグランドフィルは相変わらずオケの技術が高い一方、随所にテミル節が入り、なかなかの名演。面白いのは録音技師の問題か、ホールの駄目さ故か、正直に音を拾うハイレゾが裏目にでていること。管楽器が目立ち弦楽器が聞こえない部分もあり、遠方でモゾモゾ演奏しているような印象、実はこういう録音のほうが臨場感があって嫌いではない(笑)。しかし、現地で確認した際には、これほど残響があるホールではなかったと記憶しているので残響は編集段階でつけたのかもしれない。
HDtracks はコチラ

・Bach: The Goldberg Variations /Zenph Re-Performance 96kHz/24bit
グールドの55年版のモノラル音源を、デジタル解析し再構築したらしい。55年版が瑞々しく蘇っていて、これは楽しい。常々グールドのスタジオ録音は、本当に彼のピアノ音をとらえているのか疑問だったので、この再構成は全く問題に感じなく、かえって楽しめた。もちろん、音は目の覚めるような鮮烈さで、グールドらしい。ちなみにグールドのピアノの音はもの凄い美音だったと言う。それを裏付けるように、音をよくとらえていると思うのがカラヤンとの共演したライブ録音、こちらの正規盤は販売されそうにないなぁ。
HDtracks はコチラ

●プリアンプの変遷-おまけ-

・KRELL KRC2(2000年)

Audible Illusions Modulus2を使い続けて10年余り、さすがに真空管もヘタリつつあるので、デザイン的にも気に入ったKRELL(クレル)のプリアンプに買換えした。音にしまりがでて、プリアンプの大切さを痛感した買い物。但し、フォノは未対応なので、プリアンプ交換後、フォノアンプを購入するまでしばらくLPレコードの再生はお預けになってしまった。

KRELL KRC2

・MarkLevinson No.380L(2005年)

KRELL KRC2 を中古ながら少し新しいモデルへと思い買換えてみた。率直に言うと、あまり音質の変化はみられず、むしろパワーアンプの強化が必要かもしれないとこれによって気がついた。そのまま使い続け、ネットオーディオ導入時にDACのNuforce DAC-9 にプリアンプ機能を譲るも、現在はDACとの間に再びMarkLevinson をかませている。

MarkLevinson No.380L

●CDプレーヤーの変遷-おまけ-

・REVOX C221 MK2(1998年)

オーディオの入り口として初めて購入したCDプレーヤーはPHILIPS LHH300。こちらは以前の記事「コンサートホールを再現する」にてご紹介した通り。
そのPHILIPS LHH300が調子悪くなり、アップグレード含めて選んだのがこちらだった。スイスのSTUDER(スチューダー)の製品。この会社は主に業務用音響機器を作っているメーカーで昔はオープンリールが有名だった。その中で購入したSTUDER のREVOX(ルボックス)ブランドは民生用の位置づけのはずなのだが、電源スイッチが背面にあり、表のスイッチの量や面構えはどう見ても業務用だった(笑)。しかし、業務用の面構え通り、音は実直で、しっかりした音、今となっては、もう少し良いケーブルでつないで楽しんでみたかったと後悔している。もっと多くの情報量をピックアップできる機器だったのかもしれない。

REVOX C221 MK2

・ESOTERIC X-50w(2000年)

REVOX C221 MK2 がチップの老朽化からか、誤作動をくりかえすようになってきた。修理しつつ使いつづけるも、CD音源もだいぶたまってきたので、そろそろCDプレーヤーも、それなりのもので構成したくなった。ワディア社製のDACを搭載しており音質はとてもよかったのでこちらに決定。おかげで解像度が高く、低音もしっかりでるようになった。更にノンフローティング方式でCDを圧着させる為、安定性も抜群、DACをかましてトランスポートとして使えるので現在もトランスポートとして活用している。

ESOTERIC X-50w

・LINN AXIS(2002年)

プリアンプを買替えた際にフォノイコライザー機能がなくなってしまったので、レコードプレーヤー SOTA sapphire も手放してしまった。SOTA は以前の記事「コンサートホールを再現する」にてご紹介した通り。
そこでしばらく膨大なLPを聴く術がなく、困っていた。そこで目にとまったのがLINN(リン)の廉価版LPプレーヤー LINN AXIS。お手軽価格ながらベルトドライブのよい音が欲しいと思い、老舗のLINNにした。針は、いまだに職人が手巻きでコイルを巻いているオルトフォン製で ORTOFON MC Kontrapunkt-a、フォノアンプは国産の SHELTER MODEL216を新たに購入した。こちらは今も現役である。

LINN AXIS

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