オーディオシステムの変遷-オーディオルーム編 / 長年の念願かなって反響を押さえた部屋をこしらえた、そしてホームシアター化へ

——海外のコンサートホール、かつての歴史的なコンサートに誘ってくれるのが自分にとってのオーディオ。 なぜ旅ブログでオーディオか、というお話はコチラになります——

・オーディオのどこにお金をかけるべきか

ちょっと前にツィートしたこちら、レコード針の職人さんの工房訪問記。高級カートリッジを手作りされている方だけあって、その制作プロセスや市場の話が興味深かった。

こちらの記事で「オーディオのどこに1番お金をかけるといい音になりますか?」と問われて「部屋です!」と即答しているが、まさしく同感である。
記事内では「反響の少ない部屋にする」とあって、こちらのレコード針職人さんのお部屋を拝見すると、ラグを敷き背面のガラス扉にはスクリーンカーテンを全面に垂らしてある。実際これだけの工夫で音場感が変わるのは明らかで、逆にこれくらいはやらないとせっかくのステレオが台無しとも言える。

更に、この方のようにスピーカーの間になにも置いていないのも、部屋にものが少ないのも、とてもよい。最近はテレビも大型化しているので、スピーカーの間にテレビを置くのは言語道断に近いし、スピーカーの間に置かずとも「音場感」には影響が出る。映画などをよい音で楽しみたいのはわかるので、使わない時はテレビを布で覆うなり多少なりとも工夫が必要だろう。
更にテレビをあまり見ない方はプロジェクターに変更するのがお勧めだ。スピーカーの間にテレビを置く必要がなくなる上に投影するスクリーンを降ろすと、スクリーンの吸音効果で生壁より「音場感」が増す場合がある。

・木質吸音材を設置してみた

そして、今回ご紹介したいのが、木質吸音材「TOPAK Q-on」。この吸音材をスピーカーの裏の壁に仕込んでみた。

スピーカーの裏壁にあるのが木質吸音材 TOPAK Q-on

この吸音材のおかげで後ろの壁から反射する音は激減し、定位の向上に大きく効果があった。公共のホールや会場で使われている素材だけに、見た目も美しく、カラーバリエーションも豊富にある。今回はメープルより少し落ち着いた「Rovere Galles 6909」という色のものを用いた。輸入元は自由が効く会社さんで、国内在庫がなかった為にイタリアから取り寄せてもらった。

スピーカーの背後(写真右手)は長く、対面は短めに TOPAK Q-on を仕込んだ

・音場感と定位が重要

先ほどから使っている「音場感」という言葉、この「音場」とは Sound Field、スピーカーの前に録音会場が立ち現れる様を言う。「海外のコンサートホール、かつての歴史的なコンサートや名演に誘ってくれるのが自分にとってのオーディオ」なので、オーディオを組むときに自分がもっとも大切にしている事柄である。

つまり、目の前にアムステルダムのコンセルトヘボウの会場がぐわーっと拡がる、教会音楽では教会の高い尖塔に達する天井高が目に浮かぶような再現を目指したいのだ。

コンセルトヘボウの優秀音源が詰まったお勧めBOX
優秀な教会録音の1枚

そして、もう一つ重視しているのが定位や音像。コンサートホールでティンパニーがどこで叩かれているのか、ホルンはどこに並んでいるのか、がわかる様を言う。指揮者の目の前に音の固まりが漫然と鳴っているのではダメなのである。ジャズなどでは、どこにピアノやベースがいて、ボーカルがスッっとマイクの前に立っている様が浮かぶような録音が良い録音でそれをしっかり再生したい。馬鹿でかい口がスピーカーの間に現れ、真後ろからピアノやベースががなり立てるようでは、ステレオで聴く意味がない。

このディスクのような会場を生々しく再現したい

音場や音像については以前書いた、こちらの記事「五味康祐氏のオーディオによるレコードコンサート」にも随所に出てくる。音場や音像が妙なもの、つまり聴いていて不自然な音は耳についてしまうのだ。
そして、この時の「練馬の 石神井公園ふるさと文化館」にある五味氏のスピーカー(Tannoy G. R. F. Autograph)にも、スピーカー後方にしっかり空間をとって空箱を置いたりの工夫もあった。また、反響を処理する円柱も設置されており、随所に工夫がみられる。やはり、先のレコード針職人の方のように部屋を整えることがもっとも重要になると感じる。

・ホームシアター化へ

吸音材の TOPAK Q-onの前には、スクリーンが下降するようにして、プロジェクター投影ができるようにした。2チャンネルのオーディオにこだわっているので、完全なシアタールーム、ホームシアターとは言えないかもしれないが、それでも優秀録音の映画などは2チャンネルでもサラウンド感は再現できる。
尚、この際スクリーンの設置は躊躇せず部屋のサイズギリギリの大きなものにするのが正解だった。ホームシアターは目と画面の距離も近い為、120インチは少々大きすぎるかと思いきや、意外と目は慣れるもので、逆に映画館並の臨場感が得られる。また、プロジェクターの光はテレビのように直接光でない為、長く観ていても疲れないのがよく、映画鑑賞には最適。専用のスクリーンを設置すると、更に画像が鮮明になるので、映画好きにはたまらない。

<使用機器>
・木質吸音材
 TOPAK Q-on
・プロジェクター
 SONY ソニー VPL-HW50ES
・スクリーン
 KIKUCHI キクチ SE-120HDWAC

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