地下鉄の切符が買えない!/ WISEカードが超便利|欧米旅での地下鉄券売機で困らない方法

地下鉄の切符が買えない!/ WISEカードが超便利|欧米旅での地下鉄券売機で困らない方法

飛行機や長距離列車で目的地の町に到着して、まず立ちはだかるのが鉄道やバスの券売機である(笑)。切符の買い方や乗車方法は国ごと、都市ごとに異なり、ベルリンやプラハのように改札がない場合もある。
その都市に滞在して交通機関の乗り降りに慣れてしまえば、なんということもない行為である。しかし、到着したばかりの頃は、券売機の扱いに戸惑うし、乗車方法にも不安がつきまとう。
特に券売機は、タッチ画面やボタンの操作、クレジットカードやコインを投入する順序など、戸惑う要素が多い。パリの券売機には、奇妙なスクロール用のロールバーが付いたものまであった。
ところが、昨今はキャッシュレス化が進み、デビットカードのWiseカードが使える場面も多くなった。そこで、Wiseカードを中心に、クレジットカードや現金で乗車券を購入する方法など、海外の交通機関で困らないためのあれこれをまとめてみた。
○ オランダの交通カードOV-chipkaartを使ってみた
○ オランダの交通機関でWiseデビットカードを使ってみた
○ 海外旅行にはWiseカードの物理カードが必須
○ Wiseカードは旅行中の「こづかい帳」になる
○ Wiseカードは海外旅行の両替にも便利
○ 海外旅行中の紛失・盗難にも強いWiseカード
○ ベルリンの地下鉄はBVGアプリで乗車券を購入
○ アメリカの地下鉄券売機はZIPコードに注意

○ オランダの交通カードOV-chipkaartを使ってみた

先だってアムステルダムを旅した際、初日に中央駅(Station Amsterdam Centraal)でOVカード(OV-chipkaart)を入手した。これは、オランダ国内の電車、バス、路面電車、地下鉄などで使える、Suicaのような交通系ICカードである。

OVカード(OV-chipkaart)を入手 @アムステルダム中央駅
OVカード(OV-chipkaart)を入手 @アムステルダム中央駅

これ1枚あれば国内のさまざまな場所へ移動できるので便利だと思い、まずは入手した。アムステルダムを起点に、いくつかの地方都市を日帰りで訪問する予定だったからである。

使い方はSuicaと同じで、乗車時と降車時の両方で読み取り機にOVカードをかざすだけである。特に忘れてはいけないのが、降車時のタッチだ。これを忘れると、区間外の最大運賃が引き落とされてしまう場合がある。
トラムやバスなどには鉄道駅のような改札機がないため、降車時のタッチを忘れがちである。ここは注意が必要だ。

そんななか、滞在初期に地方へ足を伸ばした際、ライデン中央駅(Station Leiden Centraal)で親切な出来事があった。
OVカードを使って改札を抜け、ホームに向かってしばらく歩いていると、後ろから男性が追いかけてきて声をかけてきた。「OV-chipkaartにチャージしたほうがいいよ」と、英語で教えてくれたのである。

どうやら改札のブザー音で、残高不足だと分かったらしい。わざわざ追いかけてきて知らせてくれたのである。旅先でのこういう親切は、本当にありがたいものだ。
そこで、早速構内の券売機でチャージをした。

駅構内の券売機チャージ画面 @ライデン中央駅
駅構内の券売機チャージ画面 @ライデン中央駅

○ オランダの交通機関でWiseデビットカードを使ってみた

OVカードをまず入手したのには、もう一つ理由があった。Wiseデビットカードが、OVカードと同じように中距離の移動でも使えるのか、判断がつかなかったためである。
事前に調べてみると、トラムなどではWiseデビットカードが使えそうだった。しかし、中距離の移動でオランダ鉄道(Nederlandse Spoorwegen、NS)を利用する場合にも使えるのかは、いまひとつ分からなかった。

ところが、その後の移動で試しに使ってみると、なんのことはない。OVカードと同じように、各種交通機関で利用できることが分かった。

使い方もOVカードと同じで、乗車時と降車時の両方で読み取り機にWiseデビットカードをかざす。降車時にもタッチする必要がある点も同じである。

バスでもトラムでも改札機や読み取り機にWiseデビットカードをかざすだけ
バスでもトラムでも改札機や読み取り機にWiseデビットカードをかざすだけ

そのため、OVカードはオランダを出国する前に、アムステルダム南駅(Station Amsterdam Zuid)で返金してもらうことにした。

アムステルダム南駅の窓口で返金を申し出ると、現金で返してくれるのではなく、Wiseデビットカードへの入金処理をしてくれた。
オランダでは、とにかく現金を使わなくても済む仕組みが徹底している。これはなかなか凄い。

ちなみに、今回のオランダ旅行で現金を使ったのは、中古レコード店とCDショップの2店だけであった。

○ 海外旅行にはWiseカードの物理カードが必須

Wiseデビットカードの作り方は簡単である。本人確認書類(マイナンバーカード、運転免許証、パスポート等)を用意して、Wise公式サイトまたはアプリから無料の会員登録と本人確認の手続きを行うだけである。

非接触型決済可能なスマホでApple PayかGoogle Payと連携させて使うデジタルカードならば、無料で即日使用可能になる。しかし、物理カードを入手するには10日ほどは時間をみておいたほうがよく、発行手数料1,200円がかかる。

スマホでの電子決済は充電切れや故障のリスクがあるので、海外でWiseデビットカードを使用するならば、絶対に物理カードを持参したほうがよい。また、海外旅行中に人前でスマートフォンを何度も取り出すことには、盗難や置き忘れのリスクもある。そう考えると、交通機関や店舗での決済には物理カードを使うほうが安心できる。

Wiseデビットカードの物理カードが届いたら、有効化する必要がある。やり方は、アプリまたはウェブで、カードと一緒に届いた6桁のコードを入力するだけである。

そして、安心のためにも、海外で使う前に一度国内で試しておくとよいだろう。保有している通貨で決済できる場合は、その通貨の残高から支払われる。保有していない通貨で決済する場合も、Wiseの仕組みによって自動的に両替されるため、利用に慣れてしまえば海外での扱いは難しくない。

Wiseデビットカードのアプリは日本語にも対応しており、PCのウェブサイトとともに使用感も良好である。カードを使用すると、その場で支払いがアプリに反映されるので、初めて使ったときにはすぐに確認してみるとよい。

○ Wiseカードは旅行中の「こづかい帳」になる

本来は交通機関のタッチ決済で使う予定だったのだが、結局、旅行中の買い物まで、ほとんどすべてをWiseデビットカードで決済することになった。理由は、決済後すぐにアプリで確認できるからである。

決済内容をすぐに確認できると安心感が違う。その日の決済記録を夜にまとめてチェックできるのも便利だった。PCの画面で取引明細を表示させ、それをそのままコピー&ペーストすれば、当日の行動記録にもなる。これは思いがけず便利な使い方であった。

決済確認ならびに利用履歴の表示 @Wiseデビットカードアプリ
決済確認ならびに利用履歴の表示 @Wiseデビットカードアプリ

おまけに、クレジットカードより両替手数料、決済手数料が大幅に安いし、少額ながら月25,000円程度までなら、手数料無料でATMから現金を引き出すことができる。こうなってくるとクレジットカードよりもWiseデビットカードのほうが遙かに有利だ。
おかげで、旅先ではクレジットカードやソニーウォレットなどの他のデビットカードも使わなくなってしまった。

Wiseデビットカードのアプリは、言ってみればリアルタイムの「こづかい帳」になるのである。

○ Wiseカードは海外旅行の両替にも便利

Wiseデビットカードへのチャージ(入金)はクレジットカードから必要な額だけ日本円を入れておけばよい。その後、自分にとって有利だと思うタイミングで外貨に両替することができる。

Wiseデビットカードではリアルタイムの為替レートで多通貨に対応している。そのため、為替相場を見て円高の際に外貨をすぐに買うことができるし、外貨を貯めておくことができる。
昨今の日本円は変動が激しいので、これは旅行者にとってかなり有利である。旅行時でなく日本にいても、為替を見ながら次の旅行に備えて、外貨を購入している。

また、Wiseデビットカードのこの機能のおかげで、空港などで高いレートで両替をしたり、両替所に出向く必要すらなくなった。昔は、外貨に両替するためだけに銀行や駅へ足を運んでいたことを考えると、まさに隔世の感がある。

○ 海外旅行中の紛失・盗難にも強いWiseカード

Wiseカードの大きなメリットは、紛失や盗難に遭った際もスマホアプリからワンタップで即時カードを凍結(利用停止)できることである。海外でのスリなどには即時の対応が可能になるから、これは大きな安心材料である。

また、デビットカードであるから、チャージした額以上の損害は発生しない。クレジットカードのように高額の支払いをされてしまったりすることが不可能なのだ。

そして、カードの再発行手続きも簡単であるし、国によっては物理カードの海外発送もしてくれるらしい。このあたりも大いに頼りになる。

実は、パリで財布をスリに遭い、クレジットカードを紛失したことがある。この時の顛末は「海外で財布のスリにあった!クレジットカードを紛失した! / トラブルを想定して安心、安全なクレジットカードの持ち方、選び方」にまとめた。JCBカードの神対応で事なきを得たが、二度とあのような体験はしたくない。海外では、万一のトラブルに備えておくことが大切だと痛感した出来事である。

○ ベルリンの地下鉄はBVGアプリで乗車券を購入

一方で、非接触型決済に対応していなかったり、そもそも改札がなかったりする国や都市もある。そのような場合は、券売機でチケットや回数券を買うか、交通機関のアプリからチケットを購入することになる。

ちなみに、後述する米国と違い、欧州の券売機ではZIPコードの入力を求められた経験はなく、クレジットカードでの購入に不便を感じたことはなかった。

ただし、現在はICチップ付きのクレジットカードが主流である。以前、磁気ストライプをスワイプする方式のクレジットカードが使えなかった経験もあるので、海外旅行ではICチップ付きのカードを用意しておいたほうが安心である。

先だってベルリンを訪れた際には、Uバーンなどの地下鉄に乗るためにBVGアプリ(BVG Fahrinfo)を利用した。このときも、「こづかい帳」にもなるWiseデビットカードで、アプリから乗車券を購入した。

BVGアプリ(BVG Fahrinfo)の画面、まだ1枚地下鉄の回数券が残っていた。
BVGアプリ(BVG Fahrinfo)の画面、まだ1枚地下鉄の回数券が残っていた。

このときのベルリン滞在では自転車をレンタルしていたため、比較的割高に感じた地下鉄は、遠距離の移動以外ではあまり利用しなかった。

しかし、ベルリンには趣ある駅舎多いので、古い駅であることに気がついた際には降り立ってみることをお勧めしたい。

ハッケシャー マルクト駅のホーム
ハッケシャー マルクト駅のホーム

なお、ベルリンから中距離移動をした際の体験談は、こちらの「ドイツ鉄道とオランダ鉄道のアプリ」にまとめている。ドイツ鉄道(DB)は、とにかく問題の多い交通機関だった。しかも、このときはアプリもまともに機能せず、クレジットカードでの決済すらできなかった。

○ アメリカの地下鉄券売機はZIPコードに注意

現在では、ニューヨーク、シカゴ、ボストンなどでもWiseデビットカードによる交通機関のタッチ決済が利用できるようになっているようだ。
その昔、ボストンの地下鉄(MBTA)を利用した時の話である。トークンと言われる金属製の乗車コインが使われており、この時も最初は戸惑った。その後ICカード対応になり、最近では非接触型決済も可能になったらしい。

・シカゴの高架鉄道、地下鉄(CTA)の券売機は曲者

なんとシカゴ(CTA)では、券売機に現金を投入したところ、釣り銭が出てこないという経験をした。どうやら、釣り銭が出ない仕様の券売機だったようだ。
そのため、小銭を持ち歩くか、クレジットカードを使うことになる。うかつにお札を投入すると、釣り銭を失うことになってしまうのだ。

シカゴの高架鉄道
シカゴの高架鉄道

しかし、さらに難関がある。クレジットカードを券売機に入れると、ZIPコード(郵便番号)の入力を求められるのだ。当時は「0」を入力すると先へ進めた。このことを知らないと、シカゴの券売機ではクレジットカードが使えず、かなり戸惑うことになる。

こうした券売機の仕様に頭を悩ませたくなければ、Wiseデビットカードによるタッチ決済を利用するほうが簡単である。素直にWiseデビットカードで改札を通過するのがよい。

なお、シカゴはオヘア空港から市内まで地下鉄で移動できるので、事前に覚えておくと便利だろう。

・ニューヨーク市地下鉄(New York City Subway)も同様

ニューヨークの地下鉄でも、券売機などでZIPコードの入力を求められることがある。当時は99999を入力する方法が知られており、5桁の数字ならよいという情報や、「#」を押すだけでも通るという情報もあった。

地下鉄券売機や自販機で困らない方法 ニューヨークの地下鉄駅にて
ニューヨークの地下鉄駅にて

ニューヨークでは、従来のMetroカードから非接触型決済のOMNYカードへ移行している。専用カードを利用する方法もあるが、対応するクレジットカードやデビットカードを直接タッチして乗車することもできる。

現金を使う場合は、券売機の仕様や釣り銭の問題などで戸惑うこともある。その点、Wiseデビットカードが利用できるのであれば、あえて専用カードを購入する必要はない。

なお、ニューヨークでは、改札が無人だったり、他人がゲートを開けたりすることで、無賃乗車をしている人を見かけることがある。
しかし、アメリカに限らず、海外の公共交通機関では検札が行われている。私服の係官が無賃乗車を取り締まっている姿にも何度か出くわしたことがある。

旅人は、わずかな運賃を惜しんで余計なリスクを取るような真似はしないほうがよい。

アメリカでカードを使う際、ZIPコード(郵便番号)の入力を求められることが他の機会でもある。海外旅行者にとっては、これがなかなかやっかいである。
私自身、無人のガソリンスタンドでも同じ経験をした。給油機に現金投入口がなく、クレジットカードで決済しようとすると、やはりZIPコードの入力を求められたのである。今後そのような場合は、0や9999の入力を試してみたい。

海外では交通機関の仕組みが日本とは違う。しかし、少しだけ事前に知っておけば、券売機の前で慌てることは減らせる。

オランダ / アムステルダム、ライデン アメリカ / ボストン、シカゴ、ニューヨーク

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