海外旅行での市場の楽しみ 1 / 市場の醍醐味と思い出のユニークな市場

海外旅行での市場の楽しみ 1 / 市場の醍醐味と思い出のユニークな市場

その地域の暮らしがひと目でわかるのが市場の魅力である。旅の醍醐味とも言える訪問先の息吹がそのまま感じられる為、市場巡りは実に楽しい。
そして、旅先での寝泊まりにおいて、ホテルではなくアパートを借りるようになってから、とみに市場の魅力にはとりつかれている。やはり、逗留した地の住宅地で暮らすと観光地を周っているだけでは見えてこない世界が見えてくるし、生活の延長上で市場に通うとより街への親近感も増す。
また、雑貨類の市場や蚤の市などもその国の事情を知るにはうってつけだ。なにが大切にされているのか特産品や古物から垣間見ることができるし、時代がかった骨董品からはその国の歴史を感じることもある。今回は市場の放つ魅力とともに欧州や各国のユニークな市場の魅力も写真でつづってみた。

アパート泊をきっかけに魅了された市場と利用のコツ
思い出のユニークな市場
・フランス パリ クリニャンクール 蚤の市(Marché de Clignancourt)
・フランス パリ ヴィラージュ サンポール 蚤の市(village saint paul)
・ドイツ ベルリン クロイツベルク トルコマーケット(Türkischer Markt Neukölln Maybachufer)
・ドイツ ベルリン ヴィンターフェルト広場(Winterfeldt markt)
・オーストリア ウィーン ナッシュマルクト 市場と蚤の市(Flohmark beim Naschmarkt)
・ポーランド ワルシャワ ルジツキ市場(Bazar Różyckiego)
・ポーランド ワルシャワ コウォ バザール(Kolo Bazar)
・スペイン マドリード ラストロ 蚤の市(El Rastro)
・ヨルダン アンマン ダウンタウン スーク(Amman souk)
・シリア ダマスカス スーク(Souqs of Damascus)

● アパート泊をきっかけに魅了された市場と利用のコツ

このところ旅先でアパートを借りるようになって、いっそう市場が身近になった感じがある。アパートならば、安くて新鮮な食材を使って自炊もできるし、冷蔵庫に買い置きもできる。そして、美味しい果物やケーキなどデザートや、その土地ならではの惣菜が市場にはふんだんに売っている。それらは調理せずともアパートに戻り、盛りつけるだけで食事を楽しむことができる。

また、市場は毎日開いているわけではない。特に青空市場は週に2日であったり、週末だけの開催だったりすることも多い。その為、アパートを利用した逗留旅でなければ、市場との出会いを楽しめないことも多い。そもそも、その土地を堪能するにはやはり数日は街に滞在する必要がある。逗留して、その街の日常に触れ、市場でそこに住む人々の食べるもの、身につけるものを見ると、その地方の特性をより身近なものに感じる。

海外アパートメント泊の魅力については、こちらの記事をご参照ください。

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例えば、ポーランドでは燻製魚をよく見かけた。サバや定番の鰻はもちろん、赤魚っぽいものもあり、これが極めて美味、値段も安いし、コンサートの後、部屋でウィスキーとともに楽しんだ。内陸のワルシャワでも、この燻製魚は多く見かけ、お肉づくしの日々から解放されることになった。

ポーランドではまった魚の燻製 @Hale Mirowskie w Warszawie、ワルシャワ
ポーランドではまった魚の燻製 @Hale Mirowskie w Warszawie、ワルシャワ

オーブンが備え付けられているアパートだと、更に市場の素材が大活躍する。塊肉でも魚でも、オーブンにほうり込んでおけば簡単に調理ができ、素材の味をそのまま堪能できる。かようにアパート暮らしと市場は親和性が高い。

借りたアパートでオーブンを使い倒す方法については、こちらの記事をご参照ください。

借りたアパートでオーブンを使い倒す / オーブン料理を覚えておくと旅先で超便利
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この市場通いで会得した自分なりの市場活用のコツがある。

市場活用のコツ
・量り売りなので少量でたくさん買う。
・他の人の買い方をみて、知らぬものでも果敢にトライする。
・薦められたら遠慮なく味見させてもらう。
・気に入ったら翌日も同じ店で買う。
・とにかく現地の雰囲気に溶け込む。

・量り売りなので少量でたくさん種類を買う

たわいもないことだが、これはけっこう大事だ。レストランなど外食ではあまりあれこれ食べられない。しかし市場であればグラム単位で様々なものを好きな分量で買うことができる。お薦めや調理法なんかを尋ねながら買物をすれば、嫌がられることもなく、これも試してみろ、あれも良いぞと教えてくれることも多い。

・他の人の買い方をみて、知らぬものでも果敢にトライする

他の人が買っていたら私もとすかさず買う。人気があるものはチラリと他人の買物カゴから覗いているものを買うのもよい。

・薦められたら遠慮なく味見させてもらう

チーズなんかは試食をしながら買うのに最適な食材だろう。少しずついろいろな種類のものを試せるのが良い。各店の店員さんはご自慢のチーズを市場に並べている訳だから、どこの国の市場でも「食してみろ」と薦められることが多い食材だ。そし新鮮な食材は、やはり日本で輸入品を味わうのとは別の感動を与えてくれる。これはチーズにかぎったことではない。ちょっとしたフルーツでも気軽に食べてみろと言われることも多いので、薦められた遠慮なく口に運ぼう。

・気に入ったら翌日も同じ店で買う

言葉の下手な東洋人が足繁く通えばたいていは顔を覚えてくれるし、3回目くらいからは親切に接してくれる。コツは観光客向けではない市場では値切ることはほとんどせず、現地語での冒頭の挨拶も欠かさない。そうして馴染んでいけば、自ずから美味しいものに巡り合うし、美味しいモノを薦めてもくれる。

声をかけてくれポーズを @Wochenmarkt am Wittenbergplatz ヴィッテンベルク広場 ベルリン
声をかけてくれポーズを @Wochenmarkt am Wittenbergplatz ヴィッテンベルク広場 ベルリン

・とにかく現地の雰囲気に溶け込む

並んでいれば必ず覗き込み、味見を薦められたら遠慮なくほおばり、好奇心旺盛に市井の人となる。スリへの警戒なんかもせず、地元の方と同じ服装で、大金など持ち歩かず買物カゴを持参して出かける。地元密着型の市場はとにかく溶け込むと気軽に声をかけてもらえるので得である。少し会話をすれば、写真なんかも気軽に撮らせてくれるし、たいていは嫌な顔をされない。

ダンスまで披露してくれたパリの魚屋さん @Marché Bastille バスティーユ パリ
ダンスまで披露してくれたパリの魚屋さん @Marché Bastille バスティーユ パリ

● 思い出のユニークな市場

【ヨーロッパ】

・フランス パリ クリニャンクール 蚤の市(Marché de Clignancourt)

パリで最大の蚤の市、Porte de Clignancourt駅を降りると、付近は寂れたちょっと雰囲気がヤバい感じが漂う。一方、蚤の市の店舗の一角にはアートギャラリーかと思うような洒落た雰囲気の店舗が並ぶところもある。なかなかスリルのある市場である。広いこのパリの蚤の市は日用品として使える雑器や古着などの店も多くあるので、お土産購入に最適。ただ、とにかく広いので見始めたらキリがない、数時間徘徊する気分でいくのが良いだろう。昔の大工道具やカフェ用品を専門にした骨董品店もあり、見ていて飽きることはない。
尚、フランスらしく早朝に早く行くと開いているお店が極端に少ないので要注意、10時くらいから出向くのがよいようだ。市場のそばにはトルコ・アラブ系の料理店なんかもあり、食事には困らない。

広い蚤の市の区画 @Clignancourt パリ
広い蚤の市の区画 @Clignancourt パリ
洒落たランプ屋 @Clignancourt パリ
洒落たランプ屋 @Clignancourt パリ
金物屋 @Clignancourt パリ
金物屋 @Clignancourt パリ
アルファベット屋? @Clignancourt パリ
アルファベット屋? @Clignancourt パリ

・フランス パリ ヴィラージュ サンポール 蚤の市(village saint paul)

マレ地区にあり、パリの中心にある骨董品店街。週末は蚤の市で屋外店舗もたくさん登場し、街中故にアクセスに優れる。小物で手頃な雑貨品を購入するのに最適でアンティークの裁縫用はさみや陶器のポットをいくつか購入した。スタッフの方も親切で、お願いしたところ帰国時の持ち帰り用にしっかり梱包してくださった。

丁寧に梱包してくれる @village saint paul パリ
丁寧に梱包してくれる @village saint paul パリ
こんな鞄なんかも売りにでている @village saint paul パリ
こんな鞄なんかも売りにでている @village saint paul パリ

・ドイツ ベルリン クロイツベルク トルコマーケット(Türkischer Markt Neukölln Maybachufer)

ベルリンで本格的な異国の味を楽しんだ。移民の受け入れに積極的であった政策も手伝ってか、ドイツにはトルコの方が多い。各都市にはトルコ料理の店を多くみかけるし、たいがいの市場には必ず1つ2つトルコ料理の屋台がある。
そして、このベルリンのクロイツベルクは戦後の西ベルリンが人手不足だった際に大量に一時移民を受け入れた。彼らの多くは壁の近くで家賃の安かったこの地区に定住し、そこから一大トルコ人街と発展してきた。火曜日と金曜日には Maybachufer通り沿いに屋外マーケットが開かれる。
このトルコマーケットは料理だけでなく、アクセサリーや反物の生地に至るまでオリエンタルな雑貨の店も多い。もちろん料理も本場の方が作る本場のトルコ料理なので味は間違いない。

クロイツベルク トルコ料理の屋台 @Türkischer Markt Neukölln Maybachufer ベルリン
クロイツベルク トルコ料理の屋台 @Türkischer Markt Neukölln Maybachufer ベルリン
立派な反物店も多く出店している @Türkischer Markt Neukölln Maybachufer ベルリン

・ドイツ ベルリン ヴィンターフェルト広場(Winterfeldt markt)

野菜や果物も豊富で魚屋、肉屋も当然あり、値段も手頃な気がする。衣類や蜂蜜などもあって軽く食事ができる屋台もある。ノレンドルフという土地柄か、周囲のカフェなんかの雰囲気とあいまって、とてもノンビリしていて、かなり自由な感じがする市場である。そして、クッキー型ばかりの屋台で膨大な量の型が売られていたり、刃物の専門店がトラックで横付けした店舗があったりとユニークな店も多い。

のどかな雰囲気のヴィンターフェルト広場の市場 @Winterfeldt markt ベルリン
のどかな雰囲気のヴィンターフェルト広場の市場 @Winterfeldt markt ベルリン
クッキーの型だけの屋台 @Winterfeldt markt ベルリン
クッキーの型だけの屋台 @Winterfeldt markt ベルリン

・オーストリア ウィーン ナッシュマルクト 市場と蚤の市(Flohmark beim Naschmarkt)

週に1度だけ開催される蚤の市、陳列されている大昔の顕微鏡、メカメカしい映写機等々は眺めていて楽しく、こういった出物があるのがヨーロッパらしく感じる。その他にはかつての社会主義国の軍装品や勲章、定番の古い写真なんかも多い。ある種の工芸博物館や歴史博物館を見学するように各露店を巡ると楽しめる。
店の数も商品の分量もとても多く、そのほとんどがガラクタ。ただ、たまにこの中に名画が埋まっていたなんて新聞記事が登場するが、それもうなずけるような膨大な商品が売られている蚤の市である。
そして、蚤の市の手前には生鮮市場があり、野菜にピクルス、チーズ、海産物など豊富な食材が調達できる。ザワークラウトは樽で漬けるところを見て、日本の白菜漬けを思い出した。

錠前や取っ手の露店 @Flohmark beim Naschmarkt ウィーン
錠前や取っ手の露店 @Flohmark beim Naschmarkt ウィーン
ザワークラウトの樽漬け @Flohmark beim Naschmarkt ウィーン
ザワークラウトの樽漬け @Flohmark beim Naschmarkt ウィーン

・ポーランド ワルシャワ ルジツキ市場(Bazar Różyckiego)

ここは衣料中心で食材店はない、閉店店舗も多いようだった。しかし、ルジツキ市場のあるプラガ地区には先の大戦で破壊されず、この市場など戦前の建物が多く残されているので一見の価値はある。

ルジツキ市場入口 @Bazar Różyckiego ワルシャワ
ルジツキ市場入口 @Bazar Różyckiego ワルシャワ
ルジツキ市場の突き当りあった壁画 @Bazar Różyckiego ワルシャワ
ルジツキ市場の突き当りにあった壁画 @Bazar Różyckiego ワルシャワ

・ポーランド ワルシャワ コウォ バザール(Kolo Bazar)

共産主義国家時代のポーランドが困窮していた時は物々交換の重要な拠点だったとか。現在は蚤の市で、プロから素人までが参加するフリーマーケットのようである。常設店舗は閉店状態で道ばたで売られているものは購入意欲がわかないものも多い。目利きの力が必要そうだ。ただ、ブラブラ散策しながら冷やかすにはうってつけの蚤の市。市内から路面電車で20分ほどでいける。

商品もお店スタイルも文字通り玉石混淆の蚤の市 @Kolo Bazar ワルシャワ
商品もお店スタイルも文字通り玉石混淆の蚤の市 @Kolo Bazar ワルシャワ

・スペイン マドリード ラストロ 蚤の市(El Rastro)

マドリッドの蚤の市 ラストロは毎週日曜日に開催される。初めての訪れた欧州の蚤の市であっただけに、あまりに多種多様なものが売られていて驚いた。
後にどこの蚤の市でも見かける錠前屋を見つけ、当時は錠前に人気があることなど知るよしもなく、こんな古びた鍵が売れるとはと感心したものだった。どのお店も通りもたいした賑わいで、珍しいモノもたくさんあるので、観光気分で立ち寄ってもよい。驚いたことに多くの露店が並ぶ中、大きな扉を売るおじさんまでいらした。

蚤の市の錠前屋 @El Rastro マドリード
蚤の市の錠前屋 @El Rastro マドリード
蚤の市の建具屋 @El Rastro マドリード
蚤の市の建具屋 @El Rastro マドリード

・ロシア サンクトペテルブルク(St. Petersburg)

ちょっと古い写真になるが1999年のロシア、サンクトペテルブルクの市場である。急速に資本主義経済が流入していた時代で、新旧の文化が入り乱れている様が面白かった。ハリウッド映画やゲームのCD-R(コピー品)が普通に売られていて、猥雑感もたっぷり。もはや今では見られない風景かもしれない。少々野暮(やぼ)ったい服装とどんより曇った空とで、共産主義国独特の香りもまだ少し残っていた。

1999年 サンクトペテルブルクの屋外市場 @St. Petersburg
1999年 サンクトペテルブルクの屋外市場 @St. Petersburg

【中近東】

砂漠の地の市場はその活気とあいまってオアシスそのもの。砂漠の静かで何もない世界と雑踏と豊かな食材との対比が市場の素晴らしさを引き立てる。

・ヨルダン アンマン ダウンタウン スーク(Amman souk)

アラブ世界で市場は「スーク」と呼ばれる。こちらは中東・ヨルダンの市場(スーク)。ちょっと古く訪問したのは90年代だが、砂漠の国ながら野菜や果物の生命感あふれる様が眩しかったことをよく覚えている。肉類はもちろん冷凍ながら魚まで売っていた。また、砂漠の国と言えども冬はストーブが必要になるほど寒いことから衣類も充実しており、古着店でちょうど良いジャケットを購入した。土地の方々はアラブの商人気質なので、商売上手でやりとりもしっかりできるのが楽しい。

衣類の市場 @Downtown アンマン
衣類の市場 @Downtown アンマン
青果市場 @Downtown アンマン
青果市場 @Downtown アンマン

・シリア ダマスカス スーク

4000年の歴史あるダマスカスのスークはすばらしかった。香水、タバコ、じゅうたん、金銀の食器、民族衣装、香辛料などが、雑踏、声、むせかえるにおいに共鳴して豊かそのものだった。ハリウッド映画が上映されている町中の映画館には人の列。自国産のコカコーラだってある。猛暑な砂漠の国ながら、カフェでは青々としたサラダが供される。これが肥沃な三日月地帯か、と感心したことを思い出す。

シリアについては、以下のブログ記事の「シリアの首都 ダマスカス(Damascus)の活気」をご参照ください。

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旅で重宝するオリーブ石鹸、以前中東に旅に出かけていた時から愛用するようになった。 池袋の古代オリエント博物館でパルミラ遺跡の大きなジオラマを見て、内戦で荒廃し様…
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フランス / パリ 、 ドイツ / ベルリン 、 オーストリア / ウィーン 、 ポーランド / ワルシャワ、 スペイン / マドリード 、 ヨルダン / アンマン 、 シリア / ダマスカス

<詳細情報>
・フランス パリ クリニャンクール 蚤の市(Marché de Clignancourt)
53 Rue Jules Vallès, 93400 Saint-Ouen
・フランス パリ ヴィラージュ サンポール 蚤の市(village saint paul)
Rue Saint-Paul, 75004 Paris
・ドイツ ベルリン クロイツベルク トルコマーケット(Türkischer Markt Neukölln Maybachufer)
Maybachufer 1 13, 10999 Berlin
・ドイツ ベルリン ヴィンターフェルト広場(Winterfeldt markt)
Winterfeldtplatz, 10781 Berlin
・オーストリア ウィーン ナッシュマルクト 市場と蚤の市(Flohmark beim Naschmarkt)
Linke Wienzeile 48-52, 1060 Wien
・ポーランド ワルシャワ ルジツキ市場(Bazar Różyckiego)
Targowa 54, 00-001 Warszawa
・ポーランド ワルシャワ コウォ バザール(Kolo Bazar)
Obozowa 99, 01-433 Warszawa, ポーランド
・スペイン マドリード ラストロ 蚤の市(El Rastro)
Calle de la Ribera de Curtidores, 28005 Madrid
・ヨルダン アンマン ダウンタウン スーク(Amman souk)
K. Talal St. 1, Amman
・シリア ダマスカス スーク(Souqs of Damascus)
Souq Al Hamidya