タクシーの運転に危険を感じることが多くなったことや、警察の取り締まりをめぐって証拠を残しておく必要性を感じたことから、街乗り用のスクーターにもドラレコを取り付けることにした。
そこで見つけたのが、比較的安価なApemanのアクションカメラである。取り付け用のパーツも充実していたため、これをバイク用のドライブレコーダー(ドラレコ)として転用することにした。
取り付けは思いのほか簡単で、防水ケースにも少し加工を施した。今回は、このアクションカメラを街乗り用のスズキ・バーグマン200に取り付けてみた。
○ バーグマン200にドラレコを取り付けようと思った理由
○ アクションカメラをドラレコに転用する
○ 格安アクションカメラを探す|ApemanとSZ-S5
○ バーグマン200にアクションカメラを取り付ける
○ アクションカメラの防水ケースを加工する
○ バーグマン200にドラレコを取り付けようと思った理由
最近、とみに目につくのが、タクシーの予測しにくい動きである。タクシーの運転が荒っぽいと感じることは以前からあったが、最近は荒っぽさというよりも、不注意な運転によって危険を感じる場面が増えた。
客を見つけての急な車線変更や急停車は以前から珍しくなかった。ただ、それらはある程度予測できるものであり、こちらもタクシーの動きを見ながら対応できた。前方にタクシーを待つ人がいればこちらも注意できるし、タクシー側も急停車する際には周囲を確認しているように感じられた。
しかし、最近は、サイドミラーや周囲を十分に確認せずに車線変更するタクシーに遭遇することがある。バイクが真横を走っているにもかかわらず発進したり、こちらが差しかかる直前に走行車線へ出てきたりすることもある。ウインカーが出ていない場合も多く、こうなると動きを予測するのは難しい。
さらに、交差点付近の駐停車禁止場所に停車しているタクシーもあり、そこから突然発進されると危険である。こうした経験から、都内を走るときにもドラレコが必要なのではないかと思い始めた。

もうひとつ、ドラレコの必要性を強く感じたのが、警察の取り締まりである。
以前、交通安全週間の時期に、一時停止違反として反則金を納めたことがある。違反とされたのは、大通りに出る手前にある横断歩道の停止線であった。車通りの激しい道路に出る場所なので、停止しないわけがない。しかし、違反と判断された。
当時、警察官はパトカーの車内にいたため、停止線付近の状況をどこまで確認できていたのかという疑問も残った。

当然、抗議はした。しかし、相手は警察官2人で、こちらには状況を証明する映像などの証拠がない。これ以上言い争っても仕方がないと考え、抗議を断念せざるを得なかった。
そのときに印象に残ったのが、警察官とのやり取りである。「ドラレコがあったら、取り締まりの判断は変わったのか」と尋ねたところ、「ドラレコが付いているかどうかは事前に確認している」という趣旨の回答があった。
最近はバイクにもドライブレコーダーを装着するケースが増えている。今回の経験を通じて、もし走行中の状況を映像として残していれば、取り締まりをめぐって事実関係を確認する際にも役立つのではないかと感じた。
少なくとも自分自身にとっては、こうした経験が、街乗りのスクーターにもドラレコを取り付けようと考えるきっかけになったのである。
○ アクションカメラをドラレコに転用する
スクーターでは、当時まだドラレコを取り付けている人はそれほど多くなかった。取り付けには電源の確保や配線の取り回しも必要であり、本格的なバイク用ドラレコはそれなりの価格になる。
調べてみると、オートバイ専用のドライブレコーダーではなく、アクションカメラを流用している例がいくつも見つかった。
アクションカメラとは、スポーツやアウトドアなどの撮影に使われる小型カメラである。代表的な製品としてはGoProなどが知られている。このような小型カメラなら、スクーターにも比較的容易に取り付けられる。
アクションカメラをバイクで使う方法には、大きく分けてヘルメットに取り付ける方法と、車体に取り付ける方法がある。
ヘルメットに取り付ければ視野を広く取れるので合理的だが、長時間録画するにはバッテリー容量が問題になる。また、長時間録画に対応したアクションカメラは高価になりやすい。普段使いするヘルメットに大きなカメラやマウントが付くことも、個人的には使い勝手がよくないと感じた。

一方、スクーター本体に取り付ける方法なら、ちょうどスマホホルダー用に電源ケーブルをハンドルまで取り回してあったので、その電源を利用できそうだった。
外部から電源を供給できれば、比較的安価なアクションカメラでも長時間の録画が可能になる。ハンドル付近なら前方の撮影視野も確保できそうで、カメラの操作もしやすい。
ちょうどスマホホルダーをバイクに固定するバーにはまだ余裕があった。そこで、取り付けていたBarsadoのスマホホルダーを横にずらし、空いたスペースにドラレコ用のアクションカメラを取り付けてみることにした。

○ 格安アクションカメラを探す|ApemanとSZ-S5

外部から電源を取れるのであれば、比較的安価なアクションカメラをドラレコとして利用できる。そこでメルカリで、ドラレコとして使えそうで、なおかつスクーターや自転車などへの取り付けパーツが充実したカメラを探してみた。
そこで目に留まったのがApemanというメーカーの製品である。付属パーツが豊富で価格も手頃だったため、試しにApeman A66という機種を2,500円ほどで購入してみた。
バーにカメラを固定するリング型のアタッチメントや、カメラの向きを調整するパーツなど、価格を考えると驚くほど多くのパーツが付属していた。さらに、防水ケースまで付属している。

その後、秋葉原でもApeman A66とよく似た形状のSZ-S5というアクションカメラが1,000円あまりで売られていたので、こちらも予備として購入した。
Apeman A66がフルHD 1080pなのに対し、こちらの解像度は720pと低い。ただし、比較的新しいモデルなのか液晶画面は大きくなっている。なお、パッケージには「訳あり故に960Pで使える物も」といった記載もあった。

○ バーグマン200にアクションカメラを取り付ける
アクションカメラには取り付け用のパーツが豊富に付属していたため、追加のパーツを購入することなく、スマホホルダー用のバーの横に取り付けることができた。
バーグマン200のウインドシールド(風防)がカメラの視界を邪魔するかと思ったが、実際にはそれほど気にならなかった。
実際に撮影してみると、停車時には振動による画面のブレがあるものの、走行中は映像が見苦しいほど大きくブレることはなかった。日中であれば前方を走る車のナンバーも写り、夜間も、ある程度近い距離であればヘッドライトに照らされた前方車両のナンバーを確認できそうである。
この程度の画質であれば、万一の際に走行状況を確認するための記録としては使えそうだ。

ループ撮影にも対応しているため、電源を確保しておけば連続して撮影できる。microSDカードは32GBまで対応しており、実際の使用では5時間程度の録画が可能であった。これだけ録画できれば、日常の街乗りではループ撮影を使わなくても十分だと感じた。
また、録画ファイルは3分ほどで分割されるため、必要な場面だけを探しやすいというメリットもある。
設定には光源周波数の選択もあり、50Hzと60Hzから選べるようになっている。日本では東日本が50Hz、西日本が60Hzなので、使用する地域に合わせて設定しておくと、照明などによる映像のちらつきを抑えやすい。
○ アクションカメラの防水ケースを加工する
カメラをオートバイに常時取り付けておくのであれば、防水ケースに入れておいたほうが安心である。そこで、防水ケースに少し手を加えることにした。
常時電源を供給するためには、電源ケーブルをケースの外へ出す必要がある。そのため、ケースにケーブルを通す穴を開けることにした。ケースはプラスチック製なので、位置を決めて電動ドリルで穴を開けた。

穴を開けたあとはヤスリなどで大きさを調整し、電源ケーブルが通るギリギリのサイズに仕上げた。

なお、長距離を走る際には、エアコンの配管用パテでケーブルと穴の隙間を埋める予定である。一方、日常使いでは多少の雨であれば水が入りにくそうなので、ひとまずそのまま使用することにした。

最後に、付属している取り付けパーツを使ってバイクに固定する。防水ケースはネジでしっかり固定できるため、走行中も外れにくそうである。

この防水ケースはハウジングもしっかりしているため、カメラを取り付けたままにしておく際にも安心感がある。
ただし、防水ケースに加工を施しているため、メーカー純正状態の防水性能がそのまま維持されるわけではない。雨天時や長時間の走行では、ケーブルを通した部分からの浸水には注意が必要である。
※この記事は、当時入手したアクションカメラをスズキ・バーグマン200に取り付けて使用した実体験をもとにしたものである。Apeman A66やSZ-S5などの製品は現在では販売状況や仕様が変わっている可能性があるため、現在同じ方法でドラレコを構築する場合は、対応する外部給電、記録メディア、防水性能、取り付け方法などを購入前に確認してほしい。






